【大文字】五山送り火ってなんだ?【鑑賞スポット】

      2020/08/26

五山送り火・大文字
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京都の有名な行事といえば

  • 祇園祭
  • 葵祭
  • 時代祭
  • 五山送り火

が挙げられます。
中でも夏の風物詩というべき「五山送り火」ですが、
そもそも何なのかあまり知られていないことも多く
そこで今回は「五山送り火」についてまとめてみました。

五山送り火とは何か?

五山送り火・大文字
五山送り火とは京都の四大行事にも数えられる夏の風物詩。
お盆に行われる京都の伝統行事で、ご先祖の霊をお送りすると言われています。
毎年8月16日に京都市内の五つの山で火が灯され、
それぞれの文字を形どります。

中でも「大文字」は京都のシンボルでもあり、
そのため大文字焼きと呼ばれることも多いです。
東側の「大文字」を最初に東から西へ
「妙法」「舟形」「左大文字」「鳥居型」の順に点火され、
約30分間点灯されます。

起源は平安時代とも室町時代とも言われ諸説分かれています。
ちなみにお寺の寺格を表す「京都五山」とは別物。

京都五山は室町時代に定められた
京都の臨済宗の寺院制度であり、

  • 別格:南禅寺
  • 第一位:天龍寺
  • 第二位:相国寺
  • 第三位:建仁寺
  • 第四位:東福寺
  • 第五位:万寿寺

の六つの寺院が列せられています。
五山なのに別格含めて六つの寺院。
鎌倉五山というものの制定されており、
南禅寺は京都五山、鎌倉五山より上ということです。

【京都の禅寺】京都五山って何?【今更聞けない】

これに対し五山送り火の「五山」は

  • 大文字:大文字山
  • 松ヶ崎妙法:「妙」京都市左京区松ヶ崎西山
  • 「法」京都市左京区松ヶ崎東山
  • 舟形万灯籠:西賀茂船山
  • 左大文字:左大文字山
  • 鳥居形松明:曼荼羅山

です。こちらも六つの山やのに五山。
「妙」と「法」は一つの山としてカウントされています。

ちなみに五山の位置関係は下記の画像。

gozanmap

鳥居型だけはかなり西側に離れた位置にあるのがわかります。

五山の紹介と鑑賞スポット

続いては各五山の紹介と鑑賞スポットです。

大文字

大文字

点火時間:20時00分

五山の代表格、大文字。
場所は銀閣寺の東方の大文字山。
左大文字と区別するため右大文字とも呼ばれることもあります。

見やすい場所は京都御苑や鴨川河岸が有名。
特に賀茂川と高野川が合流する出町柳は
「法」も見える超人気スポットです。

松ヶ崎妙法

五山送り火・妙
五山送り火・法

点火時間:20時05分

北山通近く松ヶ崎に「妙」「法」の二字が灯されます。
二つの山は若干離れているのですが一つの山としてカウントされています。

見やすい場所は北山通。
ノートルダム女子大周辺や宝ヶ池教習所周辺は見通しがよく、
場所や角度によっては「大文字」「舟形」を同時に見ることができます。

舟形万灯籠

五山送り火・舟形

点火時間:20時10分

舟形万灯籠の船山は京都市の北西部、西賀茂に位置します。
見やすい場所は北山通や賀茂川(鴨川の出町柳より上流)河岸。
場所や角度によっては「大文字」「妙」「法」と
合わせて見ることができます

左大文字

五山送り火・左大文字

点火時間:20時15分

左大文字は金閣寺の北側に位置します。
見やすい場所は西大路通。
西大路通は左大文字山から真南の方角に走っているため、
相当離れた位置からも見ることができます。
管理人もかつて、西大路五条の交差点(西院駅の南方)からも見ることができました。
沿道には人が溢れ、車に乗ったまま送り火を見ることもできます。

鳥居形松明

五山送り火・鳥居形

点火時間:20:20

鳥居形は最も離れた場所で最後に点灯します。
見やすい場所は、清涼寺周辺、渡月橋、松尾橋、広沢池、丸太町通(嵯峨以西)など。

全て見える場所はあるのか?

ホテルの宿泊プランや旅行代理店のパックなどでは五山送り火を見るコースがあります。
また京都駅ビル空中経路では事前に抽選で700名が無料で見ることができるようです。
船岡山公園は鳥居以外の送り火が見れる場所として有名です。

ただし、全てが見えるということは全ての山からかなり離れた位置になります。
文字も小さくなり個人的には近くで見た方が風情があると感じます。

松明の燃え盛る音や煙の匂いに包まれながら
夏の終わりを感じるのは京都ならではと言えます。

実はお盆だけではなかった

この五山送り火、お盆の宗教行事かと思いきや、
実は幾度か戦勝などの記念にお盆以外にも行われています。

最近では2000年12月31日
つまり20世紀最後の大晦日に
「ミレニアム送り火」と題され真冬に行われました。

管理人もこのミレニアム送り火を見ましたが、
真冬で空気が澄んでいるせいか綺麗に見えた様な?気がしました。

まとめ

京都の代名詞ともいうべき五山送り火。
燃え盛る炎を見ながら思いをはせ、
ご先祖様に感謝するとともに
夏の終わりを感じることができるのは素晴らしいことです。
当日は名所は人が集中し、街も混雑しますが、
一瞬でも送り火を見る機会があることを願いたいと思います。

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